にじ391号
バザーへどうぞ!!
秋の深まりとともに、にじの会のバザーが近づいてきました。今年も夏バザーは大好評でしたが、本バザーは、さらに品数も多く、バラエティに富んでいますので、ご期待ください。毎年、少しずつ売り場も工夫し、お買い得品を準備してお待ちしています。どうぞ足をお運びください。
また、提供品も前日まで受け付けていますので、ぜひご協力をよろしくお願いいたします。
日時:11月9日(土)10:00~12:30
場所:福島視覚情報サポートセンターにじ
やさしい川柳教室
交流会で川柳をご指導いただいた福島日輪川柳社の梅津様、鈴木様から、当日参加された方々の作品をまとめて、手紙を添えてお送りいただきましたのでご紹介します。
このたびは「やさしい川柳教室」を受講いただきありがとうございました。ほとんどの方は川柳教室を受講するのは初めての体験と思われますが、皆さん興味を持って熱心に取り組んでいただきました。後半の実技の川柳作りでは苦しみながらも楽しい時間を過ごされたことと思います。提出された川柳を句集にまとめてみました。(一部添削された句もあります)
孫帰り思い出残る部屋の中
孫帰り次はいつかと寂しがり
墓参り誰が来るかな十年後 (T・S)
だんな様いつも心でありがとう
どこまでも夢に向かって走り抜け
胸の中いつも一緒にいるからね (H・E)
東京へ進学したまま戻らない
本当か便りのないのは良い便り
うらやましい同じ敷地に住む孫子
赤飯も羊羹もある非常食 (Y・K)
一部屋で冷房すまし顔合わせ
年の差で悩む食材作り方
亡き祖父の好物供え孫食べる (M・K)
毎日の孫と買い物嬉しいな
夕食はみんなで囲む笑顔かな (Y・K)
孫娘最後の桃を嬉しがる
孫達はコロナの中で来られない
息子達母親連れて電車乗り (E・S)
あの人の狂った人生あの日から
おふくろに手伝いご褒美十五円
秋夜長虫の家族のコンサート (H・M)
ばあちゃんは僕の言うこと「ハイハイ」だ
おとうさん早く帰って来ないでね
婆ちゃんは返事だけ良く動けない(T・S)
子が巣立ち今じゃ寂しいジジとババ
腕組んで二人五脚のやさし坂
喧嘩した時だけ思うダメおやじ (S・U)
草も木もグッタリしてて夫(つま)昼寝
お盆には十人家族に飯を炊く
蝉の声負けずに夫婦大げんか (K・S)
老いた母孫と息子を間違える
いつ終わる息子を起こす朝仕事
冷蔵庫覗いていたら母の咳
三世代暮らす我が家は三世界
母探す当の本人知らん顔 (Y・S)
まずは肉野菜後でとおやつ食べ
お弁当残さず食べて母笑顔
饅頭を二人で分ける親子愛 (H・H)
猫逃げて残った餌がたんとある
父作る料理はいつもカレーだけ
息子来るご飯がいつもやばくなる(Y・H)
二十名皆指を折る宗教か
川柳の学び人の輪膨らます
楽しみは食う寝る遊ぶ詩になった(K・S)
小さき家夫(つま)と娘とお犬様
吾(あ)に小言頑固親父は娘(こ)に甘い
娘より我を気遣う可愛い孫 (T・S)
孫たちの声は分かるが顔見えず
淋しくて涙流す日あったっけ
息子でも近くにいても遠い人 (K・T)
老い二人話すことなくひなたぼこ
テレビには返事をしたり笑ったり
ヘルパーさん今日も頼りに無事散歩(Y・M)
友が出るパラリンピック感動だ
加齢にてできること減る我が体
悲しいね見送り猫の虹の橋 (N・S)
梅津ひさし
好きになる二番煎じの茶の渋み
鈴木吉泉
指を折りみな川柳の顔になる
お二人の先生、ありがとうございました。
当日のテキストから《俳句とくらべて、川柳の特徴は、主に人間のことを詠む(絵に例えれば人物画)。季語にはこだわらない。「や」や「けり」などの切れ字は使わないこと》だそうです。
川柳を詠むときの注意点として、人のいやがること、悪口や下品な言葉は使わない。だじゃれは本物の川柳とは別のものと教えていただきました。
参加された方もそうでない方もぜひ川柳作りを楽しんで、「にじ」にご投稿ください。お待ちしています。
福島県ロービジョンネットワーク 第34回フォーラムのお知らせ
テーマ:「視覚障がい者とキャッシュレス時代」
講演:
1.キャッシュレス決済についてのアンケート調査
結果報告
2.視覚障害者とキャッシュレス社会の現状
慶應義塾大学自然科学研究教育センター共同 研究員 御園(みその)政光(まさみつ)氏
日時:11月24日(日)午前9時30分?12時
開催形式:ハイブリッド形式。メイン会場と分散会場または自宅でのズーム参加
会場:総合南東北病院北棟1階 NABE(ナベ)ホール(郡山市八山田7-115)
分散会場:福島市(点字図書館)、いわき市(いわき市生涯学習プラザ第1会議室)、会津若松市(稽古堂)
<参加申し込み方法、申し込み先>
①分散会場で参加希望の方:
福島県視覚障がい者生活支援センター:
024-535-5275、f-shien@nifty.com
福島県ロービジョンネットワーク事務局
090-5844-6595、wako-t@nifty.com
②自分でズーム接続して参加の方は、登録リンクから事前登録:https://zoom.us/meeting/register/
tJ0pdeqsrjotGNOS2Vy9kvooj0DxTRKHgr5o
登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。当日の入室時に必要ですので、必ず保存をお願い致します。
申し込み締め切り:11月10日(日)
たくさんの方のご参加をお待ちしております。
短歌・俳句・川柳
薄井セツ子さん(福島市)
三日月にブランコ下げて漕いでみる
穴澤勲さん(会津若松市)
住職がお経唱えて三回忌
永遠(とわ)の別れに今でも涙
清野隆一さん(郡山市)
俯いて過ぎた陽気を思いつつ
耐えて今あり稲穂の姿
三浦寛さん(国見町)
新記録世界の大谷大フィーバー
日本のセパは紙面飾れず
矢島秀子さん(南相馬市)
ためらわずさあ吹いてくれ秋風よ
みんな待っている窓全開で
小板橋順二さん(猪苗代町)
猛暑去りそよ風吹けば虫たちが
秋が来たぞと喜びの歌
武田栄子さん(福島市)
路地裏を歩めば香る金木犀
空を見上げてほっと息する
おしらせ
●点字毎日より「第91回2023年度 全国盲学校弁論大会全国大会『弁論集』」を寄贈いただきました。墨字版と点字版が1冊に綴じられた冊子です。ご希望の方に貸し出しいたします。
●社会福祉法人視覚障害者支援総合センターから「2025ユニバーサルデザインカレンダー『フルーツはんぶん』」の製作・販売のお知らせをいただきました。見える人も見えない人も一緒に使えるカレンダーです。触って分かる触図でくだものの断面がデザインされています。1650円(税込、発送手数料200円)です。ご希望の方は下記に直接、ご注文ください。
電話:03-5310-5052
メール:mail@siencenter.or.jp
今月のイチオシ!図書
今年は、戦争の非人間性や社会問題を書き続けた作家・山崎豊子の生誕100年に当たります。また、「にんげんだもの」で知られる詩人で書家の相田みつをも今年生誕100年です。大作で知られる山崎豊子と短い言葉で人間を考えさせる相田みつを、二人の作品を読み比べてみてはいかがでしょうか。すべてサピエに点訳・音訳が登録されています。
★相田みつをの作品
『雨の日には・・・』:遺作集。「雨の日には雨の中を風の日には風の中を」が著者の生きるうえでのテーマ。やり直しがきかない人生を勇気づけてくれる、心の書。
『生きていてよかった』:かわらないものだけを見つめ、毎日を新鮮に生きた相田みつをの心の歳時記。「誰のものでもない自分の言葉を、書という形式をかりて表現する」それが相田みつをの仕事だった。裸の自分を語りつづけた作品集。生きていくうえで様々な壁にぶつかり悩むとき、力づけてくれる言葉の数々。
『一生感動一生青春』:ベストセラー『にんげんだもの』に続き、人間本来のありようを詩と書でまとめた一冊。生きていくうえでいちばん大事なのは自分自身の感動であると著者はいう。
『いのちのバトン 初めて出会う相田みつをのことば』「過去無量のいのちのバトンを受けついで、いまここに自分の番を生きている」簡潔で力強い相田みつをの言葉に、童話作家・立原えりかの物語をそえた、相田作品の入門書。
『じぶんの花を』:本物の言葉が語りかける、本当に大切なもの。ベストセラー『にんげんだもの』の著者の若き日から晩年までの作品を集めた一冊。すべて単行本初収録。長男・一人氏の解説つき。
『にんげんだもの』:雑誌「銀花」42号で紹介された相田みつをの書とことばが一冊の本に。優しい心をやさしい言葉で伝えようとしたら、文字も優しくなった。
★山崎豊子の作品
『白い巨塔』:冴えたメス捌きで権力の座を狙う財前教授と、研究一筋に生きる里見医師。二人の対決を通して、大学医学部の封建制と、医学界の抱える切実な問題点を抉る。点字(上・中・下)は、全33巻、音声デイジー(1枚)は32時間16分、田宮二郎主演のシネマデイジーもあります。
『沈まぬ太陽1~5』:腐敗した巨大組織の中で、歴史的な航空事故、政界をも巻き込む会社再建などに翻弄される主人公が、不屈の精神で立ち向かっていく姿を壮大なスケールで描く。点字(全31巻)・音声デイジーの外、シネマデイジー(渡辺謙主演)もあります。
『華麗なる一族(上・中・下)』:大衆から預金を獲得し、裏では冷酷に産業界を支配する権力機構「銀行」。野望に燃える男とその一族の熾烈な人間ドラマ。
『大地の子(上・中・下)』:文化大革命の嵐の中で迫害される中国残留孤児。関東軍に置き去りにされた満州開拓団の孤児たちのたどる苦難の道を描く。
『二つの祖国(上・中・下)』:真珠湾、ヒロシマ、東京裁判。戦争の嵐に翻弄され、身を二つに裂かれながら、祖国を探し求めた日系移民一家の劇的運命を描く。
『不毛地帯1~4』:シベリアの収容所で11年間の強制労働に耐え、帰還後、商社マンとして熾烈な商戦に巻き込まれてゆく元大本営参謀・壱岐正の運命。