にじ390号

楽しく、有意義な交流会でした

9月6日、アオーゼでの交流会は盛りだくさんの内容でしたが、多くの方々のご協力により、予定通りに進行ができ、楽しく充実した会となりました。
福島市消防団女性消防隊の皆様、福島日輪川柳社の梅津様、鈴木様、うたごえ広場のグレートバーズの皆様、フラダンスをご指導くださった鈴木洋子先生、小原眼鏡様、そして参加してくださった皆様、ほんとうにありがとうございました。
午前中は災害に備え、新聞紙でスリッパを作る体験、また一本あれば便利に使える手ぬぐいの活用法を具体的に教えていただいたあと、非常食を試食しました。
当日、試食した非常食をご紹介します。
アルファ米(尾西食品)5年保存、今回は、わかめ、五目ご飯、赤飯、チキンライス、エビピラフ、山菜おこわを準備しましたが、このほか、白米、竹の子ご飯、ドライカレー、白がゆ、梅がゆなどもあり、種類が豊富です。水を入れて1時間、お湯なら15分でできるそうです。1食は300円~420円程度。
カゴメ野菜たっぷりスープ(カゴメ)5.5年保存、すべて1袋100kcal以下、塩分1g以下で普段の食事にも取入れられます。種類はトマト、かぼちゃ、豆、きのこの4種類。あたためてもそのままでも利用できます。1袋310円程度。
全員で試食したのは以上の2種類ですが、お昼休みに希望者に提供したのは以下の3種類です。
携帯おにぎり(尾西食品)5年保存、水を入れるだけで三角形のおにぎりができ、スプーンいらずで、携帯にもってこいです。種類は、わかめ、鮭、五目おこわ、昆布の4種類。今回は1個360円でしたが、オープン価格ですので、安いときに購入しておくとよいですね。
もどし水つききなこ餅(東和食彩)3年保存、水・カトラリーがセットになっていて、食べたいときに食べられます。きなこ、黒蜜きなこ、いそべ、あんこの4種類、もち6枚入りで380円。
えいようかん(井村屋)5年保存、水入らずに食べられるよう甘さ控えめ、フイルムを引っ張るだけで、ワンハンドで手を汚さずに食べられます。60g5本入りで、535円。
以上が今回試してみた非常食です。そのほか、パウチタイプのパン、ビスコの保存缶、常温で食べられる温めずにおいしい野菜カレー(ハウス食品)などもあるようです。
非常時にすぐに栄養補給ができる、手を汚さずに食べられる、そして食べ慣れた物を選ぶことで、非常時に心も落ち着けることができるそうですので、平時に試食して、お気に入りを見つけてストックしておくことも賢い方法のようです。なお、価格は、アマゾンやメーカーのページで7月~9月に調査したものです。

交流会は午後、川柳とフラダンスにわかれそれぞれ体験を楽しんだ後、チャレンジクラブから参加者への今年のプレゼントの紹介(点字用紙を芯にして作成した保険証などを入れて持ち歩くパスケース)、フラダンス、ミュージックベルクラブの発表を行いました。
そして最後に、グレートバーズの皆さんの演奏を鑑賞したあと、「ああ上野駅」「上を向いて歩こう」「銀色の道」「青い山脈」など懐かしい昭和歌謡を全員でおもいきり歌って、散会となりました。
また来年、お会いしましょう!
川柳の様子は次号でご報告する予定です。

短歌・俳句・川柳

薄井セツ子さん(福島市)
コスモスが風に揺られてフラダンス

丹治恵子さん(福島市)
秋の夜はちょっと一杯の寝酒でも

矢島秀子さん(南相馬市)
よくもまあ繁ったものと独り言
鎌ふるうたびはぜる草の実

小板橋順二さん(猪苗代町)
熊よけに爆竹朝夕パトカーも
昼はトマトでカラスとバトル

穴澤勲さん(会津若松市)
デイジーを毎日聞いてニンマリと
負けてたまるか猛暑と酷暑

清野隆一さん(郡山市)
見栄え良く店先の柿食べ頃に
見栄え悪くも香味は同じ

三浦寛さん(国見町)
ミンミンに夏も終わりと話しかけ
飛んでく姿どこか寂しい

江口きよみさん(鴨川市)
友去りしアパートの脇歩みつつ
元気だろうかとコオロギの風

武田栄子さん(福島市)
泣き出した弟をあやす長男の
後ろ姿に微笑みおぼゆ

おしらせ
●筑波技術大学から、同大学障害者高等教育研究支援センターで点訳された『宇宙と物質の起源「見えない世界」を理解する』の触図集(1巻)を寄贈していただきました。点字データ(全11巻)は、同大学の素粒子原子核研究所点字本プロジェクトのポータルページに公開されています。この原本は、講談社ブルーバックスのシリーズで、宇宙の謎に挑む研究者たちが基礎から最先端の宇宙論までを丁寧に解説したものです。今回は触図集のみを寄贈いただきました。ご希望の方に触図を貸し出しいたします。
●国税庁広報広聴室より「私たちの税金(令和6年度版)」の点字版・音声デイジー版・拡大文字版が届いています。点字版・音声デイジー版はご希望の方に貸し出します。拡大文字版は事務室で回覧いたします。

●11月9日(土)開催のバザーが近づきました。提供品のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

今月のイチオシ!図書

今年は台風の襲来が多く、雨・風の被害に心の痛む日が続きますが、小説に台風や嵐はどのように描かれているのでしょう。古くは「方丈記」にも記される台風・嵐・自然災害に翻弄される人々を描いた作品を選んでみました。すべてサピエに点訳・音訳が登録されています。

『現代語訳方丈記』鴨長明著・佐藤春夫訳:「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。」この世での人の命と栖(すみか)のはかなさを、深い無常観を踏まえた上で隠者・鴨長明が描いた中世随筆文学の代表作「方丈記」を、文豪佐藤春夫の名訳で味わう。
『風の又三郎』宮澤賢治著:風の強い新学期に突然やってきた、赤毛の風変わりな少年。高田三郎というその少年は伝説の風の又三郎だと噂されます。三郎の周りではいつも大きな風が吹き、不思議なできごとがおこります。現実と伝承を見事に描いた名作。
『有田川』有吉佐和子著:豪家に育ちながら生みの父母を知らぬ幼い日の嘆き。洪水に流され、女衆になってみかん作りに若い情熱をかける日々。川のほとりに生きた紀州女の心の哀歓を描く。
『日本沈没』小松左京著:鳥島の南東にある無人島が、一夜にして海中に沈んだ。深海潜水艇の操艇責任者の小野寺は、地球物理学の田所博士とともに、近辺の海溝を調査し、海底での異変に気づく。日本列島の下で、何かが起こっている。政府は極秘に調査を開始した。さまざまな問題を喚起した空前のパニック小説。
『岸辺のアルバム』山田太一著:大企業の部長である夫、貞淑で従順な妻、私大生の娘、受験目前の息子。東京近郊の平凡な一家に、ある日かかってきた一本の電話。家庭崩壊の様を痛烈に描く異色長編。1974年に起きた多摩川水害で19棟の家屋が崩壊し、流されたことから構想をえた作品。テレビドラマの最終回、水害で家が流されるシーンでは、実際の報道映像が使用されました。
『首都崩壊』高嶋哲夫著:東京直下型巨大地震が、世界大恐慌を起こす。私たちには「秘密」にされている、すぐそこに迫る危機を、あえてフィクションで描いた超リアル告発ノベル!国土交通省の森崎は、東都大学地震研究所の前脇から、マグニチュード8クラスの東京直下型地震が大幅に早く発生する予測データを示される。その翌日、今度はアメリカ留学時代に親友となったロバートが大統領特使として来日し、東京直下型地震の経済損失が112兆円にもおよび、1929年を遥かにしのぐ世界大恐慌を引き起こすレポートを突きつけてきた。右往左往する森崎、そして日本政府。人類未曾有の危機を回避する手段はあるのか。模索し始めたとき、震度6弱の地震が東京を襲った。地震規模が予測を下回っていたことに一度は安堵する森崎。だが、この地震は首都崩壊への序曲にすぎなかった。
『光』三浦しをん著:東京の離島・美浜島を大津波が襲い、多くの人命を奪った。この天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある罪を犯す。20年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もうひとりの生き残り・輔が現れ、過去の事件の真相を仄めかす。
『小説 天気の子』新海誠著:高校1年の夏、東京に家出してきた帆高は、連日降り続ける雨の中、不思議な能力を持つ少女・陽菜に出会う。「ねぇ、今から晴れるよ」。それは祈るだけで、空を晴れにできる力だった。天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を選択する物語。

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